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10年ぶりに俳優に復帰したクリントイーストウッドパイセンはやっぱりハンパなかった。映画「 運び屋 」の感想。

最近は実話に基づいた映画が多いのはご存知かと思います。アカデミー賞作品賞に輝いたグリーンブックはもちろん、ノミネートされた作品、バイス、ボヘミアンラプソディ、ブラッククランズマンも。その他、今年観た映画だけでも、ファーストマン、パッドマン、フロントランナー、アメリカンアニマルズ。全て実話。今後もこの実話映画ブームは続くでしょうね。

ローマ以外のアカデミー作品賞にノミネートされてた映画たち

そしてそして遂に本日公開。クリント・イーストウッドが10年ぶりに俳優に復帰。そう。あの最高の映画「 グラントリノ 」以来です。と言っても、イーストウッドパイセンは俳優業を引退してからの方が監督としての活動が活発。2009年のインビクタスから始まり、有名どころを挙げると、( 順不同 )人生の特等席、J・エドガー、ハドソン川の奇跡、アメリカンスナイパー、15時17分、パリ行きって、どんだけ作ってるのーーーーーー!もう88歳のおじいちゃんだよーーーーーーー!それもそのはず。クリントイーストウッドは早撮り名人としても有名です。ほとんど1カットで済ませちゃう。思ってた演技と違ってもそれを作品に入れちゃったりして、出演した俳優陣も、え?もうクランクアップ?ってなるほどと言われています。

そんなおじいちゃんが10年ぶりに出演した映画が「 運び屋 」( ちなみに原題はTHE MULE。なんかこっちの方がカッコいいけど、日本だもんね。分かりづらいもんね。 )これまた今年の注目作品だったのは言うまでもありませんよね!っていうか、クリントイーストウッド監督の作品は全て注目作品でした!笑

尚、俳優業を引退した理由は意外に単純。もうこの歳で演じる映画がないからって。自分が作る映画に自分が出ることが想像できなくなったんだって。

で、待望の俳優復帰が、そう。この「 運び屋 」ですよ。

クリントイーストウッド監督・主演

この幾度となく麻薬を運び、巨額の報酬を得ていた伝説の「 運び屋 」は、なんと90歳の老人だったんです。自分の年齢に近い老人の物語。よし。こりゃ出るっきゃないし、作るしかない。となったんではないでしょうか。

ストーリーはこんな感じ。

アール( クリントイーストウッド )は金もなく、孤独な90歳の男。商売に失敗し、自宅も差し押さえられかけたとき、車の運転さえすればいいという仕事を持ちかけられる。それなら簡単と引き受けたが、それが実はメキシコの麻薬カルテルの「運び屋」だということを彼は知らなかった・・・。

予告動画も貼り付けておきますね!絶対見て!

で、今日は多くは語りません。・・・たぶん笑

もうね。とにかくハンパないんだって。この哀愁漂うイーストウッドの演技が。おじいちゃんになってシワも目立ち猫背にも関わらずこんなにカッコいいってなんなん?この存在感なんなん?

ネタバレをしないように書きますが、初めから最後までイーストウッドでした。年齢層高めの人が見そうな映画だけど、是非若い人たちにも観てもらい作品。「 人生で1番大切なのは何だと思う? 」途中、どいつもこいつもインターネットとかスマホに頼りやがってといったシーンが入ってたりしますが( ネットの普及でその波に飲まれ、ビジネスに失敗したから )それはその辺の会社にいるおじさんが吐く言葉とはまるで違う。イーストウッド大パイセンが言うからこそ、現代人に向けたメッセージだなと思うんです。また、イーストウッド演じるアールが、黒人や、白人、そしてメキシコ人、また白人警官とやりとりするシーンがあるんですが、それもまた現代の社会に対する強烈なメッセージが含まれてる。分かるかなー。ここ。分かってくれるかなー。なんかね。これ、アカデミー賞にノミネートにされても良かったんじゃないかなって思う。ひいき目なしでね。なんでだろう。タイミングが悪かったのかな?ま。これもグリーンブックや、ビールストリート、ボヘミアンを観てるから言えるのかもしれないけどね。

そして自分が復帰した作品に、アメリカンスナイパーの時からの愛弟子、ブラッドリークーパーを起用してるあたりが最高。もう。なんか実際の関係性とかぶって見えた。これからの映画はお前に任せたぞ的な。これは勝手なボクの想像かもしれないけどね。2人の会話するシーンとか涙出そうになる。

あ。そうそう。予告動画を見る限り、結構などんよりとした雰囲気に感じるかもしれないけど、実際はそうじゃありません。イーストウッドらしからぬ?ユーモア全開な場面も多く館内に笑いが響き渡るほど。90歳の運び屋が、音楽を聴きながら、鼻歌交じりに歌を歌って、気ままにハンドルを握って運転してる。いやいや、でもさ。運んでるの麻薬だから!って。でもそのまた余裕の表情や、言動が、観てる人たちを優しい気持ちにさせてくれます。

仕事一筋。家庭は顧みずの主人公アールが犯罪行為を通し、自分の価値観を変えていく過程を、終始ユーモアに描きつつ、最後のアールの大きな決断には涙が絶えない。今年ベストな作品です。( ベスト多くなってきたなー。)

あ。でもこれ観る前にグラントリノは必ず観てほしいかなー。じゃないと分からない。彼の生き様が。そして10年ぶりに俳優に復帰したというこのK奮をともに味わってほしい。

って、結局多く語ったよーーーーーーー!めっちゃ語っちゃったよーーーーーーーーー!

いやー、本当に映画って最高です。いつも感動をありがとう。あなたにも映画のある生活を。

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